みんなで探して「失くす」をなくそう Vol.8

今回ご紹介するのは「なくすを、なくす。みんなで、さがす。」というコンセプトでクラウドファンディングを元に誕生したIoTデバイス。落し物をしないように、そして落し物をしてしまったときに捜索の手助けをしてくれる「MAMORIO」です。

この小さいタグのようなものがMAMORIOの本体。スマホとBluetoothで同期しておけば、こいつが“発信機”のような役割を担って、自分の手元から離れるとスマホに通知を送って、なくした場所を知らせてくれるんです。私はお財布とキーリングにつけて使っているんですが、それらを家に置いたまま外出してしまった時、丁度マンションのエントランスを出るくらいの場所で「手元から離れたよ」という通知がスマホに来ました。なので、落し物を防ぐだけでなく、「持っていくのを忘れる」ということも防いでくれちゃいます。電池は1年保つそうなので、充電の必要はありません。

MAMORIOのもう一つの特徴として「クラウドトラッキング機能」というものが搭載されているのですが、これはMAMORIOをつけておいた物を万が一落としてしまったとき、その落し物の近くを自分以外のMAMORIOユーザーが通れば、そのユーザーのスマホから位置情報を取得して、落し物のありかを教えてくれるというもの。自分もMAMORIOアプリを入れたスマホを持ち歩いているだけで、誰かの落し物発見の手助けができちゃったりするわけです。一方で、MAMORIOユーザーが落し物の近くを通りかからないと意味が無いということでもあるんですが、MAMORIOのウェブサイトによると、すでに日本の国土面積を110%以上カバーしているよう。まだこの機能はテストできてないので、どの程度機能するのか、試してみたいものです。落し物、したくはないけど……(笑)。

MAMORIO自体は小さくて軽くて、どこにでも付けられるので、例えば、なくす、ではなく盗まれちゃうということも多い自転車とか、迷子になることを防ぐべく大切なペットの首輪なんかに付けておいても良いかも。

この手の落し物トラッキングIoTデバイス、実は海外では「Tile」や「TrackR」など、色々な種類のものが発売されているんですが、日本発っていうのはやっぱりなんだか安心感がありますね。MAMORIOユーザーが増えれば増えるほど、クラウドトラッキング機能の精度が上がっていくはずなので、ぜひみなさんで使って精度を上げていきましょうっ!

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市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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