38歳で社会人としての軌道修正はできますか?【佐久間Pの甘口人生相談「え、それ俺に聞く!?」】

ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で引っ張りだこの活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は、甘口ならぬうま味あふれる唯一無二のメニューで、相談者の背中を押す!

今月のお悩み(38歳・メーカー勤務)
そつなく、大きな失敗もせずに仕事をこなしてきましたが、想定外の異動やプロジェクトの終了があったことで出世コースから微妙にはずれているような……。38歳で社会人としての軌道修正や返り咲きはできますか? 転職を考えるべき? 佐久間さんが上司の立場なら、どんな後輩と一緒に仕事したいですか?

軌道修正したいなら行動を見直し、印象を変える努力を

人って案外自分のことは見えていないものだし、職場の上司や同僚もあなたの思考を100%理解してはいません。まずは自分がどんなキャラクターで、どれほどの実力があると思われているかを正しく把握したほうがいいと思います。直属の上司だと聞きづらい場合があるので、前の部署の上司に「自分はどんな部下でした?」「どう思われていました?」と率直に聞く。たぶんあなたが思う自分像と異なる答えが返ってくるでしょう。その姿こそがあなたのキャラクター。自分像とのズレが大きいほど、やりたいことと乖離しているケースが多いです。

38歳で社内の主流からはずれても、修正はできます。上司に意見や企画を提出するのもアリだけど、それよりも大事なのは習慣を変えること。キャラクターって日々の行動の積み重ねによって、人格になっていくんです。一発逆転の方法はなく、「メールの返信がとにかく遅い」なら迅速に、「行き詰まると人に当たる」なら平常心でいる。1カ月ほど続けていくと、印象はどんどんよくなりますよ。主流だと思う業務が、10年後も会社のメインストリームかどうかを見極めつつ、それでも評価されないと思うなら、自分に合う別の部署を見つけるのも手。マッチングが成功するかは別として、収入を確保できる自信があれば、一度きりの人生だから転職したっていいと思います。

僕が上司だったら現状の仕事の場合はその人のスペックやスタンスが合っていることを優先するけど、新たなプロジェクトで一緒に仕事をしたいのは、強みがはっきりわかる人やプロジェクトを楽しんでくれそうな人。あとは成長したいという意思を示してくれる人、でしょうか。

今回は元寿司職人が作る玉子焼きをはさんだ「玉子サンド」はいかがでしょう? 自分の武器や持ち味は、どこで生きるかわからないという思いを込めて……。

「アメリカで寿司職人をしていた店主が作る玉子サンド。銅製の器具で焼く分厚くてほんのり甘い玉子焼き、『カタネベーカリー』のコッペパンや辛子マヨネーズとの組み合わせが絶妙で、最高にウマいです」。1個¥450
●東京都渋谷区神山町42の2 TEL03−6407−0069 営業時間9時〜18時 不定休

SOURCE:SPUR 2022年9月号「佐久間Pの甘口人生相談『え、それ俺に聞く!?』」
photography: Saki Omi 〈io〉, ISEKI(still) text: Yukino Hirosawa

佐久間宣行(さくま のぶゆき)プロフィール画像
TVプロデューサー&ディレクター佐久間宣行(さくま のぶゆき)

「オールナイトニッポン0(ZERO)」の最年長パーソナリティを務める。YouTube「佐久間宣行のNOBROCK TV」では、ついにアイドルプロデュースを手がける!?

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