フランス生まれの小粋な習慣“アペロ”が、東京でさらに進化中。夜が来る前に、軽いつまみと数杯を、思い思いのスタイルでどうぞ

フランス生まれの“アペロ”が進化中! 東京で楽しむ酒場6選

フランス生まれの小粋な習慣“アペロ”が、東京でさらに進化中。夜が来る前に、軽いつまみと数杯を、思い思いのスタイルでどうぞ

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tandoor room PRENKHA(タンドールルーム プレンカ)

tandoor room PRENKHA(タンドールルーム プレンカ)

フムス、ナスのペースト、サーモンタルタルのライタ3点盛り。フォカッチャがついて2人前¥1,550

鮮やかスパイス&窯焼きの美味に乾杯!

夕方17時。ブランコの絵が描かれた扉が開いて看板が表に出されると、待ちかねたように客が入る。夏の夕方の光とともに、口開けどきの酒場の特別感が店内を充たす。

今年2月にオープンしたスパイス料理専門店。押上〈SPICE Cafe〉で学び、中野〈roji spice&_____.〉のシェフとして活躍、大塚〈カッチャルバッチャル〉でスパイス使いとタンドールの技を磨いた岸田禎之さんが腕をふるう。タンドール窯が鎮座する厨房を囲うのはコの字カウンター。と思いきや窓際にはテーブル席が設えられていて、かつて印刷所として使われていた空間を、訪れる人、もてなす人ともに勝手のよい形に整えた店主と設計士の思いの熱さが垣間見えるよう。

アペロにぴったりなアペタイザー、主役級のタンドールグリルに、カレー、ナン・ブレッド・ライスとバリエーションも豊富。裏には料理やスパイスとの相性も書き込まれたナチュラルワインをはじめ、ビール、ジン、カクテルや、8種のソフトドリンクも揃う親切設計だ。ディナー前の一、二杯と言いつつ、ついタンドール料理やカレーにも手が伸び、アペロタイムも延びていく、美味なる一軒だ。

tandoor room PRENKHA(タンドールルーム プレンカ)
tandoor room PRENKHA(タンドールルーム プレンカ)

メニューとワインセラーの扉には手書きで食欲と飲み欲をそそる説明が。写真のタンドールグリルは海老、パプリカ、ズッキーニ¥1,180。ハーブが香るスパイスマリネをレモンでさっぱりいただく

tandoor room PRENKHA

東京都目黒区鷹番3の7の13 弘洋ハイツ102
080-1643-3556
営業時間:17時〜23時(フード22時LO)
定休日ː木曜、不定休
テーブル8席、カウンター9席、個室なし

Ball(ボール)

Ball(ボール)

立ち飲み新時代を予感させるワインバー

清澄白河の酒場ってなんだか明るい、心地よい。そんな印象をいっそう鮮やかにするワインバーが昨年12月にオープンした。平日は16時、週末や祝日は15時開店。8人ほどでいっぱいになる立ち飲みカウンターの内側、DJブースともコックピットとも形容したくなるスペースで、赤阪護さんが調理し、ワインを注ぐ。

黒板メニューを見上げれば、たくあんとチーズ、焼きナスのマリネからフムスと米ナスまでが500円。チューリップ唐揚げ、ソーセージとほうれん草からローストポークと自家製ガリまでが1,000円。グラスワインはすべて1,000円。ボトルワインなど一部をのぞいたメニューの価格を揃える明朗さがやさしく使いやすい。

「飲食ってエンターテインメント。酒場は劇場だと思うんです」という店主は富ヶ谷〈アヒルストア〉出身。繁盛店での経験に裏打ちされた無駄のない動きと、適度な距離感で交わされる会話もとびきりの酒のアテになる。

コの字カウンターは安川流加さん、オレンジに光る看板やグラフィックは加藤奈摘さんによるデザイン。空間、照明、音響にもこだわり、唯一無二のスペースを作り出している。

Ball(ボール)

開店直後からポツポツと埋まりだし、時には店の外に行列ができる店。カウンターに立つと、整頓された厨房の料理人の手もとまで見える。黒板には定番人気と季節のつまみが並ぶ。500円と1000円の明朗価格がうれしい。手前はちらし寿司をイメージして組み立てられたアジと押し麦のサラダ、奥の一皿はハムエッグ。各¥500

Ball

東京都江東区三好3の8の3 1F
電話番号なし
営業時間:16時〜22時、15時〜21時(土・日・祝)
定休日:水・木曜
カウンター8席、個室なし

SENNE(セネ)

SENNE(セネ)

にぎわう店内で、常連のポメラニアンズも飼い主と乾杯。

野生酵母で作るワイルドエールを味わう

街の活気が店に流れ込み、空気を震わせ循環させるとビールがもっとおいしくなるらしい。昨夏、幡ヶ谷に開業した〈SENNE〉は、BEER and WINE with CELLAR RESTAURANTの文字を看板に掲げる。ただし15時開店という形態ゆえか、商店街沿いという立地ゆえか、子連れ家族や犬と一緒にくつろぐカップルもいれば、ボルサリーノをかぶった紳士も、女性のひとり客もいる。動画を撮る海外からのゲストに至るまで、おのおの自由に過ごせるおおらかな空気が心地よい。

ここで飲みたいのはワイルドエール。ベルギーのランビックに代表される、野生酵母を使って自然発酵、長期間熟成させるビールだ。土着の酵母と微生物を使い、造り手によっては麦やホップも自家栽培するという。

「16世紀には確立されていたスタイルですが、ヨーロッパを中心に今また盛り上がりを見せているんです。ワインにも共通する造りや哲学があって、ワイン好きな方にもおすすめですよ」と、ドリンク担当の木村駿吾さん。

地下のセラーには、店の1周年を記念したドイツ〈KEMKER KULTUUR〉とのコラボビールなど約一万本が並び、購入もできる。

SENNE(セネ)
SENNE(セネ)

地下のセラーにはビールのほかワインや焼酎も。写真のつまみは台湾パインとマスカルポーネ¥800。豆腐や白ごまをきかせている。常時6種ほどのボトルビールがグラス1杯から注文可能。〈KEMKER KULTUUR〉に特注した、プラムとスローベリーを使ったビール(グラス¥1,400)がおすすめ

SENNE

東京都渋谷区幡ヶ谷2の47の1 ダイショービル1F
03-6300-7444
営業時間:15時〜23時30分
無休
テーブル8席、カウンター12席

EIFFEL(エッフェル)

EIFFEL(エッフェル)

アペロを愛する店でアペロを堪能

アペロが好き、というシンプルにして明確な理由で15時に開店するワインバーがある。〈MERCI BAKE〉、〈CHEZ RONA〉に続いて田代翔太さんが開いた、ナチュラルワインを楽しむための店。銀座〈ビストロシンバ〉出身の庄司壯伸さんが店に立ち、ワインの相談にのってくれる。田代さん&庄司さんとともに、ひとりでも食べられるサイズの多彩な小皿料理を考案して、小さな厨房で調理するのが髙橋風嘉さんだ。

看板メニューのひとつでもあるポムフリット=フライドポテトなら、無農薬栽培のじゃがいもを湯で洗ってから塩水でゆで、冷蔵庫で落ち着かせてから注文ごとに低温で揚げる。ケイパーの塩漬けを砕いたもので塩味をつけ、フロマージュブランにハーブやニンニクを加えたソースを添えて提供する。カジュアルでありながら、手間も知恵も愛情もしっかりかけた、ワインにピタリと合う一品だ。

1階に立ち飲みカウンターと小さなテーブル。千鳥階段を上った2階は、予約やボトルワインの注文で使えるテーブル席。茶色い扉一枚を隔てた国道246号の喧騒を遠く忘れさせてくれる、穏やかな活気に満ちた酒場だ。

EIFFEL(エッフェル)
EIFFEL(エッフェル)

ワインリストはなく、好みを伝えて選んでもらうスタイル。グラス¥1,100〜。写真のつまみはポムフリット¥900とタコのタブレ¥1,200。18時までに来店するとカナッペのサービスがある。1階は奥行きを抑えたやや低めのカウンター、2階はゆったりとしたテーブル席。まるでパリのワインバーのような空間が、心地よい距離感をつくり出す

EIFFEL

東京都世田谷区池尻2の31の17
電話番号なし
営業時間:15時〜24時
不定休
テーブル6席、カウンター8席、個室なし

料理店 Lobélie(りょうりてん ロベリ)

料理店 Lobélie(りょうりてん ロベリ)

フォアグラ最中¥800。フォアグラを茶碗蒸しにしてから搾り入れ、杏のコンフィチュールと奈良漬を添えた。

町場の新星、小径のフレンチ食堂

谷根千エリアを南北に走る、通称へび道。住宅が立ち並ぶ小径沿いに、界隈の食いしん坊たちがこぞって通う食堂がある。料理人は、32年来クラシックなフレンチを作り続け、大阪・関西万博の料理監修、大使館や迎賓館の厨房でも腕をふるった藤田誠シェフ。ソムリエは藤田明日香さん。「日常に寄り添う、ハレではなくケの日の料理を提供したい」という夫妻の思いを反映して、レストランではなく食堂、コースではなくアラカルトという形を採用して、昨年の夏にオープンした。

昼過ぎからの通し営業だから、明るい時間帯のアペロにもしっかり対応。「ワイン一杯、お料理一品からでももちろんご利用いただけますよ」と明日香さんがにっこり。

友人や家族と食事に訪れ、ひとり飲みは初めてというお客のアペロをのぞかせてもらうと、一杯と一品では到底収まらず、ブリのカルパッチョにスプマンテ、フォアグラ最中と鹿の血のテリーヌには、おすすめされたアルザスのピノノワールを合わせてペロリ!

北海道、岩手、新潟、岡山など各地の食材を使い、シェフのアイデアと凄技を体感できる美味なる料理が日替わりで楽しめる。

料理店 Lobélie(りょうりてん ロベリ)
料理店 Lobélie(りょうりてん ロベリ)

小田原産 鹿の血のテリーヌ リンゴのピュレ¥1,800。宮崎産 軽く炙ったブリのカルパッチョ¥1,000。カウンターでひとりアペロがはかどる!

料理店 Lobélie

東京都文京区千駄木2の46の7 1F
電話番号なし
営業時間:13時〜21時LO(2026年9月より)15時〜21時LO、13時〜21時LO(土・日・祝)
定休日:火曜、月2日不定休
テーブル4席、カウンター7席、個室なし

呑平本店(のんべいほんてん)

呑平本店(のんべいほんてん)

東京の下町でアペロは昼酒天国になる

「一杯目は赤紫蘇サワーと決めている」と断言する顔なじみも、海の向こうから来た旅人も、上階のショップで洋服を買うだけのつもりだった若者も大歓迎! 谷中と千駄木が接するよみせ通り沿いの一角に、昨夏、新しくて懐かしい酒場が誕生した。

赤い提灯と看板。白地に端正な赤い文字を書きつけた短冊に、モツ煮やハムカツなどのつまみメニュー。酒瓶を納めるP箱を使ったテーブル&椅子にも大衆酒場への愛とリスペクトをぎゅぎゅっと詰め込んで、街との境界線をゆるやかに、にぎやかに溶解させる。仕掛け人は、アパレルブランド〈NONBEE〉と、器や喫茶の店も営む櫻井崇雄さん。時計店だった小さなビルをまるごと借り上げ、酒場、スナック、アパレルショップを各階で展開。〈NONBEE〉の共同発起人でイラストレーターの師岡とおるさんがグラフィックを一手に引き受け、楽しさを増幅させる。

明るい時間からの通し営業で、白かった人が赤くなり、初対面の立ち飲み客が言葉を交わしたり、並びに立つ老舗リカーショップの店主がワインを運んで来たり。酒場の景色が刻々と変わっていくのも楽しい。

呑平本店(のんべいほんてん)

酒好きを喜ばせる短冊メニューが艶やか。選んだのは、近隣の〈ミートショップ オオタニ〉特製、厚切りハムカツ¥600、鯖水煮で作るパクサバッ¥600、板橋のさる中華店の秘伝のレシピで作るタレもうまい水餃子¥600、赤紫蘇サワー¥600、オリジナルラベルが可愛いクラフトビール¥800

呑平本店

東京都文京区千駄木3の44の10
03-5809-0669
営業時間:12時〜23時、16時〜23時(水・木)、11時30分〜20時30分(土・日・祝)
定休日:火曜
テーブル12席、カウンター6席、個室なし

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