ダイニングテーブルが作業スペース。「飽きないように取り掛かる作品はその日の気分で決める」
Laetitia Rouget(レティシア・ルジェ)/アーティスト フランス出身。19歳からロンドンで暮らす。ファッションデザイナーを経験後、現在はセラミック、ペイント、家具など、多様なメディアを用いて作品を発表。英の国民保健サービスNHSへの寄付を目的としたアートグッズを自身のHPで販売中。
部屋に並ぶものにはすべて、大切な物語がある
彼女の作品に欠かせないテーマがフェミニニティ。「女性らしいシェイプ、カラーにとても興味がある」
Q 自宅のお気に入りポイントは何ですか?
「イーストロンドンに引っ越してきたのは3年前。当初は靴工場だった建物で高い天井とインダストリアルな雰囲気にひと目惚れしました。ユニークな色や形に惹かれ、アンティーク雑貨やHylton Nelなどのアーティストの作品を集めているので、インテリアは新旧テイストが混在したエクレクティックな雰囲気。絵を描いているときに差し込むダイニングスペースへの光が美しく気に入っています」
(右上)ホームデコの秘訣はパーソナルであること。「EtsyやeBayで自分にとって特別なピースを見つけるのが楽しいんです」 (左上)お気に入りのアート本は創作のインスピレーションにも。時間が取れたらまず読みたいという一冊は『Gauguin: A Spiritual Journey』 (下)自宅はまるでレティシアのギャラリー。自身のアートワークが至るところに
Q 家でくつろぐときはどんなファッションですか?
「赤いベレー帽とピンクのトップスは、大叔母のモニークから譲り受けたもの。彼女はとてもオシャレな人で、自分の洋服を作り、いつもベレー帽を被っていました。そんな彼女をマネて、私もベレー帽が定番アイテムに。ピンクのスカートは、昨年の夏に、絵の具まみれの洋服を着ている私の姿を見て、母がプレゼントしてくれました」
Q 心地いい暮らしをするために実践していることは?
「毎朝8時に起きて、Danit Treubigの『Cura Sana』を聴きながらヨガをして絵を描きます。できるだけヘルシーな食生活を心がけ、公園を散歩し、太陽の光を浴びて気分転換。夜には『Marianne & Leonard: Words of Love』(’19)などドキュメンタリー映画を観て過ごします。心地いい暮らしとは、より多くを求めるのではなくて、すでに手にしているものに幸せを感じられることだと思います」
(右)オープンクローゼットの前にあるのは、彼女がデザインしたチェア (左)シンプルで機能的なキッチンに映える、カラフルなセラミックの花瓶も自身の作品のひとつ
photography: Laetitia Rouget interview&text: Mari Fukuda