仕事部屋の本棚の前で。棚には本と一緒にお気に入りのGUCCIのバッグやベアブリック、ドローイングなどをディスプレイしている
Bruna Tenório(ブルーナ・テノリオ)/モデル・ジュエリーデザイナー
1989年生まれ、ブラジル出身。2006年にマークジェイコブスのショーでデビュー。ヨーロッパと南米のインディオにルーツを持つエキゾチックな顔だちで、ランウェイ、キャンペーンの常連に。現在はジュエリーデザイナーとしても活躍。
ジュエリー制作に没頭できる贅沢な時間
家の中で特に好きだというキッチンエリア。朝食はカウンターでカジュアルに
Q 毎日どんなふうに過ごしていますか?
「9時に起床(なんて贅沢!)。夫と庭に座ってブラックコーヒーを飲みます。10時半くらいに新しいテレビシリーズかニュースを見ながら朝食作り。午後はスタジオにこもり、ワックスを使ってジュエリー作品を仕上げます。ロックダウン期間は、ジュエリー作りに集中するようにしていて、とても生産的に過ごせているわ。時にはランチのあとにクッキーやケーキを焼くことも。最近お菓子作りにハマり、いろんなレシピにトライしているところ。夜は私の母がディナーを作ってくれます。というのも、私の両親は2月中旬にわが家に遊びに来たのだけど、ブラジルに帰る便が欠航になってしまって……。こんなときに、両親と一緒にいられることはラッキーだと思っているわ。夕食後はみんなでカードゲームの時間ね!」
サングラスの前にある指輪はブルーナのブランド、「Bruna Tenório Jewelry」のもの
ミッドセンチュリーのコーヒーテーブルにはビジュアルブックを何冊か
Q あなたにとって心地いい暮らしとは?
「NYに住んで12年。常にエネルギッシュで毎日本当に忙しかった。この数週間ずっと家にいることで、スケジュールを詰め込まず、リラックスすることがとても重要だったんだと気づきました。だから、多忙にならないことが心地よく暮らす秘訣ですね」
Q 家での服装を教えてください
「着心地重視の格好! パジャマで一日を過ごすことも。でも、時には家の中でだって、シルクの洋服でドレスアップして、気持ちを高めることもあるわ」
キッチンエリアのドア前で写真家の夫とポートレートを撮影しているところ。最近はコペンハーゲンのブランド、ムンテがワードローブのスタメン。トップスもボトムも春夏の新作からセレクト
1862年からあるオリジナルの暖炉に向かってミラー越しにセルフィー
Q 最近読んでいる本、観ているドラマや映画は?
「ちょうどシンシア・ヴォイトの『homecoming』とマルコム・グラッドウェルの『第1感「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』を読み終わったところ(併読派です)。映画は『LION/ライオン~25年目のただいま~』(’16)、そしてNetflixでも配信しているドラマ『オザークへようこそ』の2シーズンめを完走したばかり」
朝のひとときはベッドの上で過ごしている。仕事をしたり、メールを返したり、ニュースを見たり本を読んだり。シルクのドレスもムンテのもの
Q 自分にやさしくいるためのポイントは?
「自分のメンタルヘルスと、周りの人たちの健康を気にかけています。あとは、気持ちをポジティブに保つこと。45分間のヨガを週に2、3回したり、暖かい日は裏庭で縄跳びをしたり、無理なくできるエクササイズを選んで気持ちを落ち着かせているわ。いつかこの状態は過ぎ去ると思い、この時間を実りのあるものにしたい」
(右)クラシックな玄関エリア
(左)家のメインはこの木製階段。寝室と仕事部屋をつなぐ
Q 今後のファッションはどうなると思いますか?
「みんなの価値観や行動が変わることは間違いないわね。環境への影響や、自分自身にとって本当に必要かなど、考え抜いて物を選ぶようになるんじゃないかな。みんなが一緒のものを買うのではなく、オリジナリティあるものをよしとするというか。これからはそうした考え方が当たり前になると信じてる」
photography: Felipe Faria coordination: Yasuyo Hibino〈fish* co.〉