Yuko Mori(森 祐子)/フリーランスPR・エディター
編集者、minä perhonenのPRを経てフリーランスに。5年ほど前に、2フロアをワンルームのように暮らせるおおらかな空間が気に入って戸建てを購入。3人+猫1匹暮らし。最近は在宅時間を生かして好きだった植物の本を読んで勉強中。
大切に選んだものを一つひとつ楽しむ、心地いい暮らし
1 リビングの一角にある娘さんのコーナー。おもちゃなどはイギリスアンティークの棚に収納。
「子どものものは本人の好みがありますが、隠すのも違うかな、と。代わりに棚やカゴなど素敵な入れものが大事。大人もくつろぐ場所なので公の目があることも伝えながら片づけをしています」
2 白いたんすはアンティークの薬品キャビネット。茶色はバリのもの。テイストはいろいろで空間を楽しむ
3 「照明としては頼りなくても楽しいものが好きです」
4 ラタンの椅子はこの家に引っ越してから手に入れた数少ない家具のひとつ。お気に入りのくつろぎスペース
5 ダイニングの椅子は一つひとつ好きなものを集めて
6 キッチンもきちんと選ばれた道具が心地よく並ぶ
7 吹き抜けになっている2階の高い天井には木が張られ、温かみのある山小屋風
8 1階にはカラフルな椅子を主役にしたラウンジ的な空間も
9 階段を利用して配された本棚に、お気に入りのオブジェなどをさりげなくディスプレイ
Q 家づくりのテーマは何ですか?
「品のいいおばあちゃんの家。あったかくて気持ちがよくてテイストいろいろでも何だか可愛い、という。この家に引っ越すにあたって買った家具はほとんどなくて。必要だから買うということはしておらず、いいと思うものに出合ったときに、という待ちのスタンス。実は住んで5年になるのに洗面所に鏡がないんです。納得しないと買えないので(笑)」
Q 好きなお花屋さんやインテリアショップは?
「日常のお花が好きなので、普段はスーパーのお花もよく買うのですが、近くに行ったら立ち寄るのは幡ヶ谷のForager。主張するのではなく、ちょっと空気を明るくしてくれそう、と思えるお花が多いんです。出合いを大切にしているのでインテリアショップに行きつけはないけれど、娘の棚や置物などサムエルワルツでの出合いの確率は高いですね」
Q あなたにとって心地いい暮らしとは何ですか?
「値段には関係なく本当に好きなものに囲まれて、大事にする暮らし。たとえば気持ちのいいカシミヤを作り手のことまで思いを馳せて身につけることは自分の日々のお守りになる。ただし、ストイックではなく緩やかに。物が好きで今の仕事をしているので、ミニマリストになりたいわけではなく、きちんと選ぶことをしたいな、と。心は開いていたいです」
photography: Yuko Mori