ストレスをためない秘訣は、「メディテーションをすることと、きちんと睡眠をとること」
Kin Coedel(キン・コーデル)/フォトグラファー LAをベースに活動するフォトグラファー。もともとはアパレルデザイナーを務めていた。日本ではSPURをはじめとするモード誌の撮影を手がけている。現在はインドにおける撮影のプロジェクトを進行中。https://kincoedel.jimdo.com/
現実世界からの逃避空間としてのアート
今回の“ステイホーム”に際して、芸術大学時代以来、実に8年ぶりにペインティングを始めたというキン。「古い画材を引っ張り出してきて絵を描くのは、すごく心地いい時間なんです」
Q あなたにとって心地いい暮らしとは?
「自然がすぐそばにあること、清潔なベッドシーツで眠れること。そして大切な人と抱擁ができることですね。家で仕事するにしても、ヨガマットが敷ける程度のスペースがあるくらいには片づけておくのが理想。そしてたくさん植物を置いて、日の光をたっぷり採り入れるようにしています」
Q 最近読んだ本、観た映画で面白かったものは?
「べトナム系アメリカ人の詩人オーシャン・ヴオンによる小説『On Earth We’re Briefly Gorgeous』。ベトナム戦争後のアメリカの田舎を舞台としたクイアの青年の物語です。母へ向けた手紙という形式をとっています。映画ではフランスとセネガル、ベルギーの合作の『アトランティックス』とエジプトの『Yomeddine』。どちらも視点がユニークで、絵としてもすごく美しい」
(上)自身の作品を規則正しく配置して (右下)昨年長期滞在したインドでの写真。現在セレクト作業中 (左下)手作りの本棚
Q 外出禁止期間を経て作品に反映させたいと思うことは?
「たくさんのアーティストが今回のパンデミックに対しての作品を手がけていくと思います。でも僕は、必ずしもすべての人がこの問題に呼応して作品に取り組む必要はないと考えています。僕は今までと変わらずにいつもと同じことをやり続けていくだけです。アートや文化というのは、現実世界からの逃げ場としての役割も担うべきだと思うから」
猫のYUKIが乗っているテーブルはWest Elmで購入
photography: Kin Coedel